東京ボイストレーニングスクールスタッフブログ不器用でもいいじゃないか!

2013年11月21日

いままでに沢山の生徒さんを見てきました。
腹式呼吸や共鳴のポイントなど、すぐにつかめる方もいれば、
「わからない・・・!」というもどかしい時間を共有して、ようやく「これだ!」という感触を得てもらえる方もいます。
おそらく、養成所や専門学校に通いながらも、そういう焦り(クラスメイトはすぐ出来るのに、自分はすぐに出来ない)を抱えている方は多いでしょう。

もちろん、悔しいから頑張らないといけないですが、
現段階での実力差を、必要以上に気にすることないです。

渦中にいると気づけないことですが、長い目でみると、
「苦労して時間をかけて身につけた物」って揺るがないんです。
しっかり理解&体感できた方が、深く考える前に掴めちゃった場合より、その後の上達が早くなります。
応用が利くからです。

分かりやすくいうと・・・

「腹式呼吸、あ、出来た!」で終わっちゃう人と
「え? 何? どこを動かすんですか? は? 横隔膜? そんなん、どうやって動かすの?」

という場合。
後者は、横隔膜を「意識的に」、どこに力をどう加えるのかを手探りで覚えていきます。
そうすると、自分の意思で横隔膜をコントロールできるようになるわけで、声の支えが出来てきます。

なんとなく出来ちゃったように見える人は、あまり体の中を意識せずにお腹をペコペコさせるだけの呼吸をしている危険性があります。
横隔膜を鍛えず、腹筋だけ鍛えてしまうパターンです。

もちろん腹筋は必要です。
でも横隔膜もしっかりしていないと、息が揺れてしまいます。
すると、声に芯が入らないんです。

というわけで、なんとなく出来た! と思った人も、常に自問自答しながらレッスンしてほしいですし、
出来な〜い! と泣きそうになってる人には、くじけずにいて欲しいなと思います。

ちなみに横隔膜は、牛でいうとハラミですね。
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